プロフィール:三原邦彦社長
芝浦工業大学工学部機械工学科卒。1995年株式会社インテリジェンス入社。
エンジニア派遣事業部執行役員兼子会社のECサーブテクノロジー株式会社の代表取締役社長 に就任。
(現在はIT事業の拡大に伴い、平成17年12月より株式会社インテリジェンスに統合)
2002年7月に株式会社ビー・スタイルを創業し、代表取締役社長に就任。
編集者コメント
主婦に特化した人材サービス企業、株式会社ビー・スタイルの三原社長にインタビューをしました。
株式会社ビー・スタイルでは、結婚や出産を機に仕事を辞めてしまった優秀な主婦の方々を週数日・短時間というスタイルで企業に派遣・紹介する事業を行っています。
企業は低コストで優秀な人材を活用することが可能です。
元々、人材派遣会社で働いていた三原社長が、同じく別の人材派遣会社に勤めていた幼なじみとともに会社を立ち上げ、創業8年で売上げ22億円の企業に育てた強さの秘密を探ります。
資本政策に対し、強い考えを持っており、将来、起業や、増資を考えている起業家にとって、非常に参考となるお話を聞くことができました。
──まずは、ビー・スタイルという社名の由来からお聞かせ下さい
b-styleは、ベスト・ベーシック・スタイルの略称です。
「時代に合わせた価値を創造し、社会を豊かにする企業体へ」という意味を込めてつけました。
ベーシックなものってそれぞれの時代に合わせて変わるじゃないですか。 時代に合わせた価値を創造していかないと、企業というのは生き残らない、だから「時代に合わせて変わっていこう」というのが 由来なんです。
時代のニーズに合わせ、ベストでかつベーシックなサービスを創造していきたい、ということで、社名になりました。
事業としては、主婦層を中心とした派遣事業としてスタートしましたけれども、社名はどちらかと言うと、汎用的なものを採用しました。
──会社を作ろうと思ったのは、前職インテリジェンス時代ですか?
はい。
いくつかの新規事業を手がけ、その中でも特に、事業責任者をしていて最終的に感じたのは、“カルチャーを作る”というところ、そして会社を経営するには、最終的に資本を持って社長にならないと難しい、ということでした。
私が入社した当時は35名の規模のベンチャー企業だったのが、私が辞める頃には1000名くらいになっていて、非常に大きくなっていました。 その中で仕事をしながら、成熟した企業にいるよりも、大変だけれども少人数の仲間と切磋琢磨しながら進むことが好きなことに気付き、起業してみようという思いに至ったわけです。
──それは何歳のときでしたか?
31か32歳ですね。入社して7年目のときでした。
──やめようと思われのが先ですか?起業しようと思われたのが先ですか?
どちらかと言えば、起業ですね。起業しようと決めてから、退職届けを提出しました。 退職するちょうど半年前くらいには、準備をするために会社には伝えていました。
──それは、自分なりのビジョンを持った会社を作りたい、というのが大きかったですか?
大きかったですね。
そのときから既に、会社の企業理念というのはできていたのですか? いえいえ、やり始めてからですね。会社を作り上げていく中で、決めて 必要に応じてブラッシュアップしてきました。
──お一人で、起業をされたのですか?
最初に自分自身で決断をして、その上でメンバーを誘い、実際スタートする際のメンバーは4人で行いました。
──メンバーは全員、インテリジェンスの方だったのですか?
いいえ、1名だけ子会社にいた者もおりましたが。
元々、テンプスタッフにいた私の幼なじみでもある増村(現取締役副社長)、 また、増村の元部下である松田(現大阪支社長)と私の4名で始めました。
──ボードメンバーが全員人材派遣業出身なのは、意識してのことですか?
増村とは昔から 「将来、なにか一緒にやれたら良いよね。」という志を共有していました。
インテリジェンスの子会社出身の彼は、一緒に仕事をする上において、私が会計や経理の世界について素人だったこともあり、誘いました。
──資本金はどうされましたか?
最初は3000万円くらいでした。
私は全然お金を持っていなかったので、500万円くらいだったと思います。増村はもっと少なかったです。(笑)
残りの70%ほどは、現在、東北楽天ゴールデンイーグルス オーナーである島田さんに出していただきました。そしてその後、会社の収益に合わせてダイリューションをしていただいて、今の比率ができ上がった、という感じですね。
今は、私と増村でおそらく6割近くを持っているんですよ。島田さんが3割程度。あとは持株会だけですね。外部で、資本を持っている人は島田さん以外誰もいないですね。
──会社設立時の出資については、島田さんにはすぐに出していただけたのですか?
そうですね。
島田さんはインテリジェンス時代の上司でして、当時はもう辞められていましたが、起業をしたいという話をしましたところ「すぐやれ」と言っていただいて。
ありがたいことに、前職時代に私の仕事ぶりは見ていただいていたので、特別な説明もすることもなく、すぐにお金を出してくださった、という感じなんです。
──資本金3000万円、というのはどういう基準で決められたのですか?
事業計画を立てたときの基準で決めました。本当にそれだけで。 キャッシュフロー計算書を作成して、事業計画を立て事業戦略を考えまして、その上で、赤にならないように計算しました。
──今は最低資本金の規制が無くなりましたから、ご自身の資本金だけでも会社は作れたと思うのですが、あえて外部資本を入れた理由は何ですか?
正直なお話、お金が無かったということと、資本に対する勉強が足りなかった、ということですね。 今であれば100%自己資本でやりますよ。(笑)
やっぱり資本戦略は難しいです。資本は自分たち経営ボードで持っていた方が、経営はしやすいですからね。 みなさんよくお金がなくなると銀行から借りる要領で増資されますが、私は、「運転資金」は絶対銀行からの調達と決めています。
お金は目的を成し遂げる手段ですから資本増資、というのは会社の価値を上げないと意味がありません。
中 でも私は、ベンチャーキャピタル(VC)の増資というのは、あまりおすすめはしないです、中には営業協力をしてくれたり、自社の企業価値を上げる提携等の 話を持ってきてくれますが、そもそもVCのお付き合いのある企業は中小ベンチャーが多いので提携もあまりインパクトもありませんしね。
増資をするならば、事業を通じて会社として成長するための増資とすべきで、運転資金の確保ではありません。
一度でも、10%をほかの誰かに持ってもらいましょう、となったら、一生ずっと10%に応える経営をするわけですから、かなりナーバスになって考えるべき重要なことです。
経営の自由度を考えるとなるべく増資をしないで、自己資本か金融機関で調達して経営することを考えた方が、良いですよね。
──もしも自分たちの資本だけで起業したとすると、その場合のメリットデメリットはどのように思われますか?
自己資本のみで起業したときのメリットは、まさに、経営の自由度でしょうね。
一方で、外部の株主の方がいらっしゃると、経営者としては鍛えられるとは思います。
外部に株主がいれば、当然説明責任が発生しますから、説明ができないような経営はできない、といった観点から経営者としての腕は上がりますよね。
もし、上場するようなレベルまでいきたいのであれば、株主への説明というのは当たり前のように発生しますし、反対に説明責任が果たせないなら上場はすべきではありません。
いずれにせよ大事なことは、会社の目的です。
事業を通じて目的達成するのが会社です。この事業で、この目的を成し遂げる上で、どういう会社に株を持ってもらうのかを考えるべきだと考えています。
ちなみに、自己資本だけでやる場合のデメリットは、特にないと思います。
全てが自由になる分、それに慣れてしまい、増資や上場する際に多少不自由さを感じ、違和感があることは否めませんが・・・。
「俺の会社なのに自由にならないじゃないか。」みたいにね。(笑)
1%でも外の人に資本を持ってもらったら、自分だけの会社ではありません。外部の資本家は、当然リターンを求めてきます、それにしっかり応える責任ある心持ちの無い人には厳しいかもしれませんね。
──資本政策についてはやはり勉強されたのですか?
勉強はすごくしましたね。
増資とは、 出資する側もされる側も、お互い目的を持ってやらないといけないですよね。
経営権が欲しいのか、利益が欲しいのか、など、何が欲しいのかという目的をはっきりさせないまま何となくお金を出している会社って、意外と多いと思うんです。
でも、本来ならば、きちんと目的をすり合わせて、資本比率や金額を決めてから出さなければ、意味がないと思うのです。
反対に、自分たちが増資していく側ならば、投資してもらった分、どのようにリターンを返すのか、ということをしっかり考えなきゃいけない、と思いますよね。
良く、増資と運転資金の調達が一緒だと思っている経営者がいますが、お金の意味を考える必要がありますね。
──起業されてすぐ、売り上げは立ったのですか?
今でも忘れません。最初の月の売上高は、4万2千円でした。
初めてのお客様は、やはり印象的で今でも覚えていますね。
当初は、結構ケチケチやってましたよ。
最初の夏は大変でしたよ。お客様がいらっしゃるフロアは、クーラーガンガンなんですけれども、オフィスは3人以上にならないとエアコンをつけないというルールを作っていました。
扇風機は動いているんですけれどね。
もう本当にね、ぽたぽた汗が流れてきて、 目の前の文字が読めないくらい。(笑)ヘアバンドなんかしながら、必死に働いていました。
メンバーから電話がかかってくると「早く帰ってきてくれよ。」なんて冗談半分、本気半分で言っていました。(笑)
椅子やデスクからコピー機 をはじめとする備品は、全てディスカウントショップで調達してました。
とにかく無駄にお金は使わずに、今できることを精一杯やるのに必死でした。
──そんなに徹底的に節約されたのは何故でしょうか?
やはり、なんだかんだ言っても、お金が一番強いんですよ。
この「お金が一番強い」、という事実を認識していない人が起業したら、やっぱり絶対あかんですね。
お金儲けをする、ということの前に、お金が一番強い、ということを知っておかなければいけないと思います。
──話は変わりますが、改めて御社の業務内容について教えてください
人材サービス事業を行っている会社です。大きく分けると、人材の派遣と紹介 の2つの事業を行っています。
2002年の創業時は、人材派遣からスタートしていますが、 弊社の登録スタッフは社会人経験12〜13年くらいの主婦がほとんど、約3万5千人ほどが登録しています。私たちは、その方々を、派遣・紹介という形でお仕事に就いて頂くビジネスをしています。
お客様側のメリットは、大きく分けて2つです。
まず1点目は、 時給単価が安いこと。 派遣・紹介共にフルタイムで働く場合とパートの場合は、パートの方が平均して1〜2割程度安くなります。
2点目は、優秀であること。 主婦の中には、元々大手でしっかり働いていたような優秀な方もいます。そのような方をパートスタッフで採用できるのは、とても頼りになりますよ。
例えば、月曜日火曜日は業務量が多くて、水曜日木曜日は業務量が減る、という場合には、月火のみ出勤者数を多くする、ということが求められます。
あるいは、午前中だけ忙しい、とか、月末だけ忙しい、という会社さんもあったりします。
企業の業務ボリューム合わせて人材を活用することができれば、コストメリットが非常に大きく平均して3割程度お安くなります。
ご利用されるのは、大企業の受注センター、及び中小企業様が多いです。
──御社の特徴は、登録している女性が、12〜13年の社会人経験がある優秀な主婦という点ですか?
そうです。
登録しているうちの82%が主婦。元々は正社員として働いていた方が63%です。
──そこに、ほかの企業との差別化ポイントがあるのですね?
そうです。
元々、派遣の場合は、フルタイムで活用する、というのが一般的だったんです。
けれども、業務に連動した活用方法にすることによって、お客様のコストメリットが出てきます。
私どもの会社では、フルタイムとパートタイムの両方を、お客様に上手に活用して頂くために、「コンパス」という分析ツールを持っています。
お客様の会社内で、アンケートにお答えいただき、そのポジションがパートタイムやワークシェアリングか、フルタイムか、最適な就業形態を築くことが出来るツールです。問題なく運用できるかどうかという整理をすることができるツールなんです。
その結果から、「このポジションはパートに変えよう。」とか「このポジションはフルタイムにすれば良いんだ。」というふうに、両方を住み分けして使っていたくことができ、最終的にはコストを30%ほど削減することができます。
フルタイムの派遣の方おひとりをご利用されるのに、年間400〜500万かかりますから、100名をご利用されている会社ならそれだけで4億円くらいになります。
4億円の30%となると、1億円くらいが削減できるわけですから、コストメリットは非常に大きいです。
──では、業務分析をした上での提案などもされているのですか?
大企業の場合はそういうことが多いです。
──御社が、派遣にスタッフに伝えている思いや理念は何でしょう?
そうですね、あなたはプロフェッショナルである、と言うことですね。
お金が1円でも発生している以上プロとしての仕事を求められますから、1円以上の価値を返さなきゃいけない。
他にも時間を守ること、期限を守ることは最低限ですし、その仕事に必要な知識、スキル、マインドというものが一体何なのか、ということを自分自身でも考えながら、営業と相談をしつつ、お客様の求める価値をどう満たしていくのか、ということに取り組んで欲しいなと思います。
──5年後はどんな会社にしようと思っていますか?
現在、人材派遣、紹介、求人媒体等、色々あるんですけれども、それらが崩れつつある状況なんですよね。 派遣法の改正も予定されていますしね。
派遣事業自体は、今後広がっていくかと言われれば、私は、そんなに大きな広がりは見えないと思っています。
それより、人材サービス産業として、派遣であっても紹介であっても求人媒体としてであっても、すべてのお客様の要望にあわせて、 オールマイティにご提供できるような状態にしたいと思っています。
中でも、主婦の紹介、主婦の派遣、主婦の求人、という点については、日本一の会社にしていく、ということは、決まっているところです。
──創業時期で、大変だったことは何ですか?
大きく二つありますね。
一つが3年目のとき。
起業して1年目は、組織などがなくても、成り立つわけじゃないですか。
みんなそれぞれのプロとして、仕事をすれば良いわけですから、最初は本当に順調に売上げがあがったんです。
けれども、2年目の後半くらいから、中途採用を中心にして、人を入れ始めたんですよね。そうしたら、一挙に、労働生産性が下がって行ったんです。
入社したばかりのメンバーが、すぐにパフォーマンスを発揮することができず、3年目だけは、赤字になりましたね。
もうひとつ、大変だったのは、サービスの売り方です。
ビジネスモデルとは、商品があって、その商品にとって最適な売り方は何であるのか、というのを探して行くものだと思うのですが、新しいビジネスって、その売り方を見つけるのに、ものすごい時間がかかるんですよね。
はじめはお客様にサービスを理解されにくかったため、いろんなことを試そう、ということで、3年目はがむしゃらに試してみました。チラシを作ってみたり、セミナーをやってみたり・・・。
しかし、結果はあまり変わりませんでした。今までの売り方が一番ベストでしたね。
赤字から脱したポイントは何でしたか?
経費をできるだけ使わずに、コツコツ営業をし続けて、利益を出す、というごくシンプルなことです。それ以外、他には何にも無かったですね。
ここ1〜2年はリーマンショックの影響で、弊社も大きく販売管理費用の見直しを行いましたがやればやるほどコストダウンはできるものだなあ、という風に思いました。
コストに対してシビアに考えていくことは、すごく重要だと思いますし、ダイエットみたいなものですから、毎日続けていかなければだめですね。
そして、その考えを社員に理解してもらい、浸透させ、カルチャーにしてかなければいけない、ということです。
コスト削減を、会社のマネジメントサイクルにしっかりといれていく、ということはしていますね。
一発逆転や大発見ではなく、基本の繰り返し、ということですね
そうです。
今もそうですが、これからもずっと自己資本比率は50%で経営していく、ということは決めているんです。
なぜかというと、リーマンショックなんかを見ても分かると思うのですが、優秀なアナリストでさえ、いろいろと予測をしても、外れているじゃないですか
今の経営環境というのは、将来を予測することは、あんまり意味が無いと思うんです。
となればもう、何があっても大丈夫な強い会社を作る、という結論しか無いんだと思うんです。
景気が良いときはちゃんと自己資本を厚くして、景気が悪くなったときは、自己資本をきちんと維持をしながら経営をしていく、ということが、強い会社の条件だと思います。
景気の良いときは貯める。景気の悪いときに攻める。
そして、攻めるけれども、マネージメントはしっかり管理していくわけですね?
そうです。経営システムをきちんと強化していくことは、すごく重要だと思います。
単純な話をすれば、出をおさえて、入りを多くする、ということに、いかに集中するかだと思います。
会社の売上げを、いくらまでにしたい、という夢はありますか?
100億円です。
なぜかというと、100億円というのは、世の中にとって必要な会社としての定義だと、考えているからです。
そして、次のステップとして1000億円というのが、世の中にとって必要不可欠な会社の定義であると思っています。
たとえば、近所のコンビニがなくなると困るじゃないですか。携帯が使えなかったり、電気やガスが 使えなくなっても困りますよね。
これらの企業は1000億円単位の大きな会社ばかりです。必要不可欠な存在である証拠です。
まずは、売上げ100億円を目指し達成した暁には、1000億円を目指すような会社にしていきたいと思います。
世の中にとって必要不可欠な会社にしていきたい、という思いなんですよね。
社長として覚悟していることはありますか?
お客様を満足させること。社員を幸せにすること。会社を成長させること。株主に利をもたらすこと。
この4つは、とにかくしっかり取り組んでいきたい、と思っています。
自分の会社に関わる全ての人たちを、どれだけ幸せにできるか、ということに対する覚悟は、すごくあると思います。
社員一人一人が、クライアント様にどれだけ満足してもらえるのか、登録したスタッフにどう満足してもらえるのか、といったことについて、真剣に考えて取り組んでいくような会社にしていきたいな、という思いがあります。
改めてそれを確信したことはありますか?
会社というものは、社会システムのひとつだと思うんです。社会インフラの1つだと。 だから、社会にそぐわないようなことをやったとしても、結果的にうまくいかないという実感が、どこの会社でもあると思うんですよ。
会社を通じて生まれた価値やお金が、人の生活を作っていく、ということも事実ですし、お給料を発生させるわけですから、雇用という点においても、会社は社会的に公器な存在なのだと思います
どういったマインドが、企業の成功に必要だとお考えですか?
まず第一に、真面目であることだと思います。
私が採用のときに一番大事にしているのは、真面目で倫理観があるかどうかです。
どんなに優秀でも、その倫理観に対して考えが異なる場合には、絶対に採用しないです。
例えば、どんなに優秀な人でも、「外のカフェでコーヒーでも飲んで、さぼりたいな。」と思うようなときもあるじゃないですか。
それはしょうがないことだと思うんですね、人間ですから。でも、1〜2時間して、「やっぱりこんなことしてちゃダメだなあ。やっぱり営業行こうかな。」という一生懸命な方がやっぱり良いです。
自分自身で、自ら自分を律して前を向いて走れる人であるのかどうか、というのを、すごく大事にしていますね。
実直な人ということですね?
そうですね。弊社は、手前味噌ではありますが、とても真面目な会社だと思います。でも、それが一番良いじゃないですかね。
それは、どんな成果であっても、日々の活動の積み重ねが全てを生み出す、と考えているからなんだと思います。
ですから、全社員で朝会もきちんとやりますし、毎日スケジュールをきちんと立てた中で、行動する。特に、日々の準備はしっかりさせています。すごくうるさいですね。
前の日に準備して、その次の日にどうするか、という当たり前の話ですが、だからこそ大切だなということを最近改めて思っています。
では最後に、起業を目指す方に一言お願いします
どんな会社を作りたいのか、会社を創る目的によって、起業にもいろいろありますよね。
個人事業のケース、商品を作り、組織を作り事業を行うケース、税金対策踏まえ利益を出さず経営するケースや上場を見据え、しっかりと利益を出して経営する ケース等会社を大きくしたいのか?個人でやれる範囲が良いのか?等、全て目的によって資本構成や、取り組み内容は変わると思うんです。
起業をしたいと考えている方、覚悟とチャンスがあるんだったら、私はぜひやった方が良いと思いますよ。
リスクは伴いますけれども、それに対してきちんと責任を持てるのであれば、ぜひ、チャレンジしてみてください。
編集後記
私が三原社長の会社にインタビューでお伺いしたとき、一番印象的だったのは、受付で待っている間に、受付前を通りかかる社員の皆さんが「もう用件は聞いてますか?お取り次ぎしますか?」と笑顔で対応してくださったことです。
数々の企業を訪問してきましたが、ここまで、社員のひとりひとりが、温かく対応してくれた会社は、ほかにありませんでした。
社員皆さんの態度には「何かできることはありませんか?」というメッセージが込められていて、心地良く待つことができました。
三原社長のインタビューを通して、三原社長自身がこのような考えをしっかり持たれていることが分かり、また、その理念がしっかり社員に浸透している会社だということを、改めて感じることができました。 理念や理想を掲げることはできても、なかなかそれを社内に浸透するのは、非常に難しいところがあります。
三原社長の会社では、インタビューにもありましたが、日々の業務の繰り返しの中で、地道に、そして徹底的に、社長の思いを社員に伝えることができています。
誰もが必要だと知っている事だけれども、実際に、実直に行動されているところに、三原社長が成功されている秘密があるのだと思えた、有意義なインタビューでした。