東京オリンピック招致から考える、起業にベストなタイミングとは

blue-81847_640東京オリンピック決まりましたね!! とてもおめでたいことです。

招致が決まっただけで、あちこちで受注が増えそうだという声が聞かれています。 起業の観点から考えても、もちろんプラスの効果があるはずです。

今までは、どのタイミングで起業すべきか、マクロ環境の観点からその指標とな るものがありませんでしたが、その手がかりがオリンピックによって得られまし たので、今回考えてみました。

世間ではオリンピック招致決定から経済効果何兆円という記事が出回っています。

実際のところ、オリンピックによる経済効果は何によるものが大きいでしょうか?

1.観光客?

でも、オリンピックの時だけくる外国人観光客の影響などは、500兆円近いGDP全 体から見れば大したことはありません。

観光業界にとってみれば、オリンピックその時は大きなチャンスでしょうが、その時を除いては、あまり大きな波及効果は期待できません。 今でも長野にたくさんの外国人観光客が訪れているか、考えてみれば分かるはず です。

観光地としてのブランドアップについては、今更、TOKYOというブランドが世界で弱いとは思いませんし、映画のロケ地として東京が頻繁に出る方が、よっぽど経済効果が高い気もします。

2.公共投資?

実質的に経済効果と期待されているほとんどは、公共投資によるものです。箱モノを作ったり、道路を整備したり、インフラの老朽化対策に関する補修工事など の費用です。

3兆円から150兆円まで様々な予測が出ています。 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0903Y_Z00C13A9EE8000/

では、それらの費用はどこから出てくるのか?

もちろん、税金からです。

更にいうと、今の日本は既に税金の収入だけでは国の予算は充足していませんの で、収入源がもうありません。 つまり、これら公共財を借金して作ることになります。

しかも、2020年以降に使う予定だった予算を前倒しして作ることになるケースもあるわけですから、通常よりも更に借金を増やして、公共投資をすることになり ます。

外国からの投資によってオリンピックに必要なものを作るのであれば、日本にとっては大きなプラスになります。それは日本の経済にとっては真水が増えるこ とになるからです。 一方で構造改革もなく、借金で作られた経済効果は、一時的には出ても、本当の意味での経済浮揚にはつながりません。

既に何年も借金を重ねて公共投資をしているにも関わらず、効果が出ていないことからも分かります。

3.マインド

私が考える一番の経済効果は、心理的要因です。オリンピックが決まったことに よってマスメディアは騒ぎますし、先行きに対しての期待感が高まります。 この先不安定だからと、心配して投資や消費を控えていたところに、ため込んで いたお金を使うきっかけを与えてくれます。

少なくとも、見通しが見えなかった日本経済において、一つの明るい話題ができたことは、大きな安定材料となります。

オリンピックまではお祝いムードが続くでしょうし、悲観的な破綻論しか出てい なかった一時期に比べると、企業も投資がしやすくなるはずです。また、日本売りを狙っていたファンドは、これでいったんは矛をおさめるかもしれません。

問題は、この雰囲気がいつまで続くのかということです。

普通であれば、オリンピックまで続いてくれることを願うところです。ところ が、日本よりも先に2016年にオリンピックを開催するブラジルは既に息切れしています。 高いインフレに悩まされていますし、庶民は耐えきれずに暴動を各地で起こして います。 http://www.nli-research.co.jp/report/flash/2013/flash13_108.html

ここから言えることは、オリンピック開催が決まったからといって、そこまでそ の国が好景気であり続けることは、約束されていないということです。

更に終了後が問題です。

まだ高度成長期にあった前回の東京オリンピックでは、終了後の翌年には経済が 大混乱を起こし、政府が戦後初めて国債を発行するなど、大きな不況にみまわれ ています。  http://www.nikkei.com/money/investment/stock.aspx?g=DGXNMSFK1002X_10092013000000

ロンドンオリンピックが終わった後のイギリスも、現在は大きな景気後退に悩まされています。

昔と現在を単純に比較はできませんが、2020年後のオリンピック後に経済が落ち 込むことは、容易に想像できます。

これら、過去のデータから経済に関しては下記のような予測が立ちます。

・ここ数年は安定的な経済環境が見込める。

・ただし、2020年の前に息切れして落ちる可能性がある。

・オリンピック後はそれまでの反動で大きな不況になるリスクが潜んでいる

更に、不安定要因としては下記のようなことが考えられますので、これらのリス クも折り込んでおく必要があります。

・日本にとって輸出先1位となっている、中国経済の先行き懸念

・消費税増税の影響

・資源高騰原因によるインフレ

さて、ここからは起業との関係性です。

オリンピックが決まったことによって、何が一番のメリットかというと、こう いった予測を立てやすくなったということです。

特に、実態よりも心理の方が経済への影響が大きい昨今の流れにおいては、オリ ンピック招致は大きな手がかりとなりました。

私がビジネスを立ち上げたり、サポートしている経験上、新規ビジネスが軌道に のるのに、うまくいって3年はかかります。

1年目 ゴタゴタしながら方向性について模索する

2年目 方向性が決まるものの、キャッシュの問題が起き始め、継続か、撤退か 決断を迫られる

3年目 2年目の最悪期を脱し、ようやく収益化の見通しが立つ

※あくまでもこれは新規事業タイプの話しで、独立型は1年目から安定成長が見込 めます。

ということは、皆さんが起業するのであれば、オリンピックが始まる前までに、 3年目までを迎えておくことがキーとなります。そして、残されている時間はそ れほどありません。

安定的な成長期に入ってしまえば、たとえ、その後に大規模な景気後退が起きて も、不況を乗り越えられる体力をつけておくことができます。

前回のリーマンショックの時は、私がいたWEB業界もだいぶ影響を受けて、半年 間仕事が途絶えたという業者が周りでは普通に発生しました。 だいぶ中小の新興WEB制作会社が、バタバタと潰れていきました。

何年も経営をしている中小企業に比べて、資本体質が弱いスタートアップ企業は もろに景気の影響を受ける可能性が高いのです。

不況の時に、あえて起業することもできますが、これには相当なエネルギーを必要とします。

できれば、最初の立ちあげ期は嵐の中で出港するよりも、凪の中で出港したいものです。

オリンピック招致が決まった今だからこそ、起業に向けてどのように準備をし、 どのタイミングで新規事業を起こすべきか、そのタイミングを見極める時期にき ています。

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