起業家にプログラミングは必要か?

 

PAK85_MBAdesagyou20140312500現在、スタートアップイベントが大変、盛り上がっています。その中でもミートアップ系のイベントでは、参加者はプログラマー、デザイナー、ハスラーの三つのカテゴリーに分けられる事が多くあります。プログラマーとデザイナーは良く分かりますが、「ハスラー」という言葉に聞き覚えが無い人も多いのでは無いでしょうか。もともと、「ハスラー」は「Hustle(ハッスル)」という言葉に由来しています。文字通り、情熱を持って行動し、結果を出すという意味が含まれており、シリコンバレーではスタートアップに必要な人材であると認識されています。スタートアップは人材的にも、経済的にも、全く0から始めなければなりません。こうした状況の中で成功するためには勿論、プログラマーやデザイナーのスキルもそうですが、情熱を持って困難に立ち向かっていく勇気を持った人がチームの中に一人は必要になります。そして、起業家と呼ばれる人々の多くがハスラーの役割を演じています。ハスラーの多くは人を巻込む力が強いため、プログラミングのイロハさえ知らず、CTOとして技術者をチームに入れ、自分はプロダクトのディレクションを担当している事が多くあります。では、果たしてハスラー、あるいは起業家にはプログラミングの知識は全く必要無いのでしょうか。今回は、「ハスラー」のような役割を演じる起業家にとって、プログラミングの知識が必要か否かという事について考えてみます。

 

1 Microsoft澤さんの言葉

ひょんな事から、日本IT業界のスーパースター、日本マイクロソフト社 澤円さんのお宅でお茶とケーキをごちそうになるというIT方面の人々からすれば、垂涎ものの経験をさせていただく機会を持った事がありました。当時、自らのスタートアップでハスラー的な役割を担い、自分にはプログラミングの知識や技術が必要かどうかという迷いを持っていた僕は、その席にて澤さんに単刀直入にプログラミングが必要か否か、聞いてみました。すると返ってきたのは次のような言葉。「この机の上にある4つのものを積み上げてみてご覧。」不思議に思いながらも、言葉通りに頑張って机の上にあったテッシュボックスとお菓子の箱とコップとペンケースを積み上げてみます。その様子を見ていた澤さんは、次に「じゃあその一番下にあるテッシュボックスをとって一番上に乗せてみて。」と。言われた通りに一番下のテッシュボックスを引っ張りだし、一番上に乗せようとしましたが、いとも簡単に塔は崩れ落ちてしまいました。そして、プログラミングとプロダクトのディレクションの関係を次のように説明して下さいました。「プログラミングは机の上にあるものをどんどん積んでいくようなものだ。だからディレクションが頻繁に変更をしていたら、一からまた積み上げる事を繰り返すことになるので、プログラマーに大変、負担がかかる。その意味でプロダクトなどのマネージメントをする人はプログラミングを知っておいた方が良い」

流石、澤さん。この言葉に納得した僕は澤さんに対する尊敬の念を強めると共に、程なくしてObject-Cの勉強を始める事にしたのでした。

 

2 ビル・ゲイツもスティーブ・ジョブズも技術者であるという事実

僕は、澤さんの言葉がキッカケでプログラミングを勉強し始めましたが、世のベンチャー経営者の多くは、澤さんと同様に経営者やマネイジメントにはプログラミングの知識が必要であると主張しています。例えば、元ライブドア社長の堀江貴文氏は、次のような言葉で経営者がプログラミングの知識を付けるだけでなく、プログラマーに近づく事の重要性を訴えています。

「世界の有名な経営者であるスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツはみんな技術者なので、パソコンの技術、プログラミングのことはある程度分かるべき。僕全然わからないですよ、無理ですよっていうのは単なる言い訳にしかならない」「製品を自分で作れた方が、自分の好き勝手出来るし。何もない所からパソコン一台あればできるんで。自分の頭の中をお金に変えているようなもんなんで。原価もかからない、経費もかからない。何もないような状態で起業するには、プログラミングを覚えてウェブの仕事をするのは非常にいい選択肢」

確かにこれからの時代、全くプログラミング技術の関係ない所で起業するのは、難しいですよね。堀江氏が言うように、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズというIT界を象徴する二人の経営者が技術者であったという事実もそれをよく表しているように思えます。ただし、スタートアップの中で、ハスラー的な位置にいて、きちんとプログラミングのできる技術者がいれば、自らプログラマーになる必要はないかもしれません。実際に、ソフトバンクの孫正義氏などは、プログラミングをほとんど出来ませんが、ソフトバンク社のハスラーとして、経営者として、ずば抜けた業績を挙げています。しかし、ここまでの実例を見ると、これからスタートアップ経営を行うのなら、プログラミングの知識は持っていて損はないように見えます。今や、オンラインスクールの発達などによってプログラミングを学ぶハードルは昔に比べて数段下がっています。非エンジニアとして起業を考えている方は、プログラミングの基礎の基礎程度は学んでみても良いかもしれませんね。

注1

スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツも技術者だった」より
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